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<Author: 杜甫>
<Title: 佳人>
<Format: 五言古詩>
<Year: 1988>
<BookName: 唐詩三百首詳解  上卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 佳人>
<BookPage: 288>
<UsedPage: 1>
<Feature: 0>
<End Header>
<Poem>
絕代有佳人，
幽居在空谷。
自云良家子，
零落依草木。
關中昔喪敗，
兄弟遭殺戮。
官高何足論，
不得收骨肉。
世情惡衰歇，
萬事隨轉燭。
夫壻輕薄兒，
新人已如玉。
合昏尚知時，
鴛鴦不獨宿。
但見新人笑，
那聞舊人哭。
在山泉水清，
出山泉水濁。
侍婢賣珠回，
牽蘿補茅屋。
摘花不插髮，
采柏動盈匊。
天寒翠袖薄，
日暮倚修竹。
<End Poem>
<Translation>
世にすぐれて並ぶもののない美人がいて、住む人まれな谷間に世を避けて住んでいた。その人自らが語るには、「もとは良家の娘でありましたが、今は落ちぶれて草木の深いこの地に身を寄せています。関中の地方に、昔戦乱が起こって、兄弟たちも殺されてしまいました。そうなってしまっては官位の高いことなど、どうしてあれこれいうに足りましょうかもはや、何の役にも立ちません。自分の肉親であるわたしを救うことさえできなかいのです。世間の人情というものは、家運が傾き、財産を失った者を嫌うもので、あらゆる事につけて、風にゆらめく灯のようにうつろいやまぬ身の上となりました。

わたしの夫は、薄情な浮気者で、新たに玉のように美しい女性を迎え入れました。ねむの木ですら、夜が来たのをわきまえ知って二枚の葉を合わせ、おしどりも独りでは寝ないものです。それなのに、わたしの夫はただ新しい妻の笑顔ばかりを見て、どうしてもとの妻であるわたしの泣き嘆くことを聞こうとしましょうか決して聞こうとはしません。」と。

山中にあれば水は澄んでいるが、山中を出れば水も濁ってしまう。それと同じように、この山中にいてこそ清らかさを保つことができるというものを下女は真珠を売り歩き、かやぶき屋根は、ふじかずらを引きたぐって補修しているありさま。花をつんでも世に出る心を持たないので髪に挿して飾ろうともしないし、節操の固いたとえに用いられる柏の実を、ともすれば、両手にいっぽいになるまで採り集めてもみる。また寒空のもとで、みどりの袖のその衣服は薄くとも、夕暮れに同じく操志の固いことにたとえられる長い竹に身を寄せて立
ちつくすのである。
<End Translation>